ツバメの読書ブログ

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[繰り返しシリーズ2] 『去年マリエンバードで』/映画

さて、「繰り返す」ことが面白くてつい気になってしまう笑
[繰り返しシリーズ2]ということで、今回は迷った結果、映画をご紹介。


『去年マリエンバードで』(l'année dernière à marienbad)は意外とご存知の方も多いかもしれない。アラン・レネ監督の作品だ。衣装はココ・シャネル。

 


私にとって最大の魅力は、アラン・ロブ=グリエが台本を手掛けていることだ。
ロブ=グリエという作家は日本ではあまり有名ではないが、『消しゴム』『覗く人』等の著書を残している。
彼は作品の中で積極的に実験を行っている。
特に彼が着目したのは「繰り返される記憶は、再生される毎に必ず変化を伴う」ということだ。人間は記憶に主観を織り込む。
例えば、「1年前の今日、彼女は何色のドレスを着ていただろうか?」と突然聞かれた時、ある人は「ピンク」と言い、ある人は「白」というかもしれない。


映画『去年マリエンバードで』でも同じ場面が何度も繰り返される。
特に私が衝撃を受けたのは映画の冒頭場面だ。どこまでも続く廊下、繰り返される同じ言葉、鏡。不安が膨らむ音楽。


映像を見ていただければ一発で言いたいことが伝わるはず!笑
ということで冒頭部分のリンクを貼りつけておきます(日本語字幕付き)↓

『去年マリエンバートで』 L'Annee Derniere a Marienbad